丸山九段フォーカス 第3回

約1カ月ぶりの第3回です。
今回も順位戦B級1組から、▲鈴木八段vs△丸山九段をお送りします。

鈴木八段といえば振り飛車御三家の一人。一時期は居飛車もよく指していましたが、最近はまた振り飛車に戻っています。本局は▲7六歩△3四歩▲1六歩とし、△8四歩なら▲5六飛から中飛車の作戦を見せました。しかし4手目に△4二玉としたために▲2六歩。相がかりになりました。このお2人の相がかりとは珍しいですね。

本局では丸山九段の、端歩にフォーカスしたいと思います。

第1図は▲4六歩とした局面。(図面は便宜上すべて先後逆表示)
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ここで△4四銀と出て5五歩を取りにいきたくなりますが、それには▲4五歩△5五銀▲3五歩△同歩▲5六銀で銀が死んでいしまいます。そこでじっと△9四歩と突きました。

第2図は△9五歩と突いたところ。次に△9六歩と取りこめば7~9筋を制圧できますが、この瞬間は何でもないので先手に攻めてくるよう催促しています。
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第3図
2014-01-24c
次に▲2三歩成△同金▲4三歩成が見えています。△同歩と取るのが普通に見えますが△9六歩としました。
△同歩だと▲2三歩成△同金に▲2四歩や▲8二歩~▲3二銀でしょうか(合っているかどうかは自信なしです)。それでも後手良しだと思いますが、本譜はと金を作らせても構わない、と踏み込みました。

本譜はこの後、▲2三歩成△同金▲6六角△同銀▲7五歩と鈴木八段も食いつこうとしましたが、丸山九段が落ちついて対処しました。
9筋の歩も気になりましたが、後手玉の周りに金銀がいないのもすごいですね。

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