月別アーカイブ: 2014年9月

広島の話 その4

いきなりですが実戦次の一手問題。

問題図
正解は後ほど。

こちらが升田幸三杯の会場「十日市きんさいセンター」。

会場
2年前に出来たばかりの綺麗な施設で、体育館のようなホールや調理室など設備が整っています。
三次駅から徒歩5分ほどという立地もGood。

【1局目】
この大会は6ラウンド制、つまり勝っても負けても6局必ず指せる方式。

第1図
先手をゲットして対ダイレクト向かい飛車から迎えた図の局面。
居飛車がやや作戦勝ちですがここで▲1六歩としたのがまずく、△4四銀とされてむしろ作戦負けに。
その後も色々粘ってみたものの丹念に切らされ、じっくりと押し切られて負け。

図では何が何でも▲2五歩と仕掛ける一手でそれで居飛車が指せていたと思います。
感想戦では▲6六歩と△1四歩の交換が入っていない局面で▲2五歩と仕掛けた順を検討したため
後に△6五桂打と継ぎ桂で難しいという結論となりましたが、この場合はそれがありません。

【2局目】
またも先手、相手がノーマル中飛車の出だしからウソ矢倉に変化するという陽動作戦に出ましたが
組み上がってみると一手損したウソ矢倉に収まってしまい良くなかったようです。
一方的に攻め倒して勝ち。

【3局目】
第2図
今度は後手番、やや得をした序盤戦を経て迎えたのが図の局面。
ここで△5五歩▲同歩を入れてから△8五飛と桂を取ったのが工夫の順。
▲8六歩△8二飛▲8五歩に△5五銀と捨てて、強引に△7七桂を実現させ快勝でした。

【4局目】
第3図
先手番を引き、4→3戦法に▲5六歩▲5七銀型で対抗しました。
図は直前の▲6六歩に反応して△3六歩から一歩切ってきたところ。
これには普通▲4六銀がワンセットの一手ですが、この場合は△3九角で困ります。
類型の実戦例では▲5八金左~▲6七銀としてから▲4六銀としていますが、
それでも△3九角から暴れてくる順が気になって指し切れませんでした。
これぐらいは事前に準備しておくべきです。

第4図
更に進んだ局面。相手に小ミスがあり▲4一角が入っています。
ここでは何はともあれ▲8五角成と馬を作っておくべきでした。
以下△4二金▲7五馬△6三銀▲6六馬△1二香▲5五歩となれば先手有利。
実戦は馬を作っても大したことがないと見て3二の金を取って飛車を成り込みましたが、
おおよそこういう攻めは幸せになれないとしたもの。粘り倒したものの元が大差で負け。

【5局目】
第5図
後手で矢倉の将棋。
急戦矢倉にするのがセオリーですが、どうにも誘われている感じで気が進みませんでしたが
しかし▲4七銀▲3七桂の同型矢倉にした場合、先手の一手得がどのように作用するのかまるで分からず、
少し無理気味でも△5五歩から動いてみました。
ただ後の進行を考えると、△6五歩とこちらから仕掛けたほうが良かったかもしれません。

第6図
かなり進んで上の局面に。
ここで△7七歩▲同桂△7六金▲6七銀打△9七桂成▲同香△6六金▲同銀△8六飛が前からの読み筋。
実際▲6七銀打まではそう進んだものの、肝の一手と言える△9七桂成とすべき局面で
秒に読まれとっさに指したのが△6六金。
あ、切れました。南無~。

【6局目】
先手で対横歩取り△8四飛。冒頭の問題図はこの将棋からの出題です。
正解は▲5六角で、香取りの受け方が難しく先手有利を通り越して優勢でしょう。
実戦は△2二飛としましたが、▲8九飛として次の▲7五銀~▲8四歩が非常に受けにくくなりました。
以下緩みなく攻め続けて快勝。

結果3勝3敗の五分で今大会を終えました。
4勝2敗を一つの目安に考えていたこともあり、結果・内容共に不満の残る出来でした。
更に実力をつけて来年再び挑みたいと思います。

広島の話 その3

広島で有名な?弁当屋さんに「むすび むさし」というところがあります。
元々広島駅で寄る予定でしたが、広島将棋センターの近くにもあるということで、ここでかなり遅い昼食に。

弁当
実は2年前に同じように広島に来た際にもみじちゃんからむさしをオススメしてもらったのですが、
諸々の都合でいただけなかったという過去がありました。
今回念願叶って2年越しのむさしゲットと相成ったわけです。

中身
若鶏むすび820円。
おにぎり2個と唐揚げというコンビニなら半額で買えてしまいそうな内容ではあるのですが、
全体的にふっくらと空気をそこそこに含んだ食感ながら、米粒が柔らかく潰れるという感じがせず
かなり腹持ちの良いという代物故に、少なくとも値段相応の価値は十分あるかと。
良いものを推薦していただけたと思っております。

こうして充実の広島市内を後にし、真の目的地・三次へと向かいました。

三次駅
広島駅から約1時間半、三次駅に到着。
昨年来た時と違い、駅やその周辺の再開発が始まっており様相が変わりつつありました。
来年はどうなってるのでしょうかね。

・8月31日
ところで三次市は「霧のまち」を標榜しておりまして、文字通り霧深いことで知られています。

霧
朝一番、絵に描いたような霧の様子。

しかしこれは序の口で、なんと「霧の海」なるものが三次にはあるのです。
霧を海、そこから顔を覗かせる山を島に見立てているわけですね。
時期が微妙ではありますが、現地の知人が良い展望台に連れて行ってくれました。

山
7:45頃、山を登っている段階で既に明るすぎ・・・
もっと早い時間に来ることが望ましいようです。

真っ白
何を撮っているのかという感じがしますが、それぐらい霧で真っ白。
深すぎる上に明るくて反射してますね。

霧の海
帰り間際に少しそれらしい風景を見ることが出来ました。
ライブカメラもあるので興味のある方は是非。

この後知人氏と別れ、大会会場である「十日市きんさいセンター」へと向かったのでした。

広島の話 その2

村山先生のお墓に続いて向かったのがこちら

はい、またお墓です。
「マキ君」とは昨年亡くなった日本語ラップ界の奇才・Maki The Magic氏を指します。
日本のHiphop界の黎明期からDJ・トラックメイカーとして活躍し、後にMCとしても活躍した稀有な方でした。

ということでまずは井口小学校へ。

広電
路面電車の広島電鉄。
昔ながらの車体のイメージが有りましたが、新型の方がよく走ってました。

駅
井口駅。いのぐちと読むんですね。

お墓
山をぐるっと回って到着。丁度小学校の裏側にあたる場所に墓地があります。
そこまで広い墓地でもないので、全く見つからないということはありませんでした。

次に向かったのが広島将棋センター

センター
広電立町駅から徒歩数分。
予定より1時間半遅れの到着、順位戦・竜王戦以外なら不戦敗という酷い有様でした。

ここで普段チャットでもお世話になっているたま氏と合流。
互いの地元アマ棋界の情報交換など有意義な時間を過ごすことが出来ました。

広島の話 その1

8月31日に広島県三次市で開催された升田幸三杯に参加してきました。
それに合わせて小旅行してきましたので少しお付き合いください。

・8月30日
広島駅
広島駅に到着。再開発の最中であるようだ。この後バスに乗車。

バス停
バスを下車。ここからひたすら山を登る。

山中腹
20分ほど歩いたところ。山登ってる感ありません?

お墓
目的地はここ。何があるのかといいますと、村山聖九段のお墓です。
お墓を正面から撮るのも気が引けましたので、その辺りはモリノブ先生のブログでどうぞ。

森信雄の日々あれこれ日記 – 村山聖九段のお墓参り

ところでこの墓地がなかなかの広さで見つけるのが大変でした。
しかも経営母体の異なる2つの霊園が隣り合っており、更に話をややこしくしています。

墓苑
碑には「みくまり『霊園』」とあるが、看板には「水分『墓苑』」とあります。
先生のお墓があるのは「墓苑」の方。

区画入口
区画も全部で5つほど。こちらが正解。

ここでやたら時間がかかり、後のスケジュールが狂ってくるのでありました。