第74期名人戦七番勝負が終わりましたね。
結果は既報の通りで佐藤新名人の誕生となりましたが、私は決着局である第5局の東京将棋会館の大盤解説会に行ってきました。
新名人誕生か!?と胸躍らせて解説会に行ったわけではありません(ごめんなさい)
解説者が丸山忠久九段だからです!
18時から終局まで解説を行いました。
将棋会館近くのドトールで優雅にティータイムを満喫し、17:40分に会場に着くと既に10席ほど埋まっていました。
大盤に詰将棋が出題されていましたので解説会が始まるまでの時間つぶしに解いておきます。
18時になり丸山九段と駒操作係の川崎三段が登場。丸山九段が最初に詰将棋の解答を発表しました。
ここからは名人戦の話題を。
本稿では丸山九段が示した変化を少し紹介しようと思います(名人戦中継サイトには未掲載手順)。
まずは羽生名人が仕掛けた▲7四歩と仕掛けた局面(第1図)。
本譜は△同飛でしたが△9七角成とするのは▲同金で先手が少し得をします。一例を挙げると、▲同金以下△7四飛▲同飛△同歩▲7三歩(第2図)のときに金が87にいると△8九飛が金桂香両取りになりますが、後手から角交換をすると△8九飛が金取りになりません。
▲7三歩には△8九飛▲3九飛△同飛成▲同金△7三同銀▲6五桂△6二銀▲8一飛で次の▲8四角が大変厳しい手となります。
本譜は△7四同飛に▲4六飛。丸山九段曰く「ぱっと見先手がうまくいかないのではと思ったが▲4六飛が柔軟で羽生名人リードと思った」。
少し進んで佐藤八段△5五歩~△2三銀~△4五銀(第3図)と攻めあった局面。この局面では羽生名人のリードは吹き飛んでいるようです。
ここでは▲6六飛と逃げたいのですが△5六歩▲9三歩成△5七歩成▲同銀△7九角▲7八金△5七角成▲同玉△5六歩(第4図)が厳しく後手よしです。
なお感想戦コメントでは▲6六飛△5六歩▲同歩に△4四角▲9三歩成△6六角▲同歩△5七歩で羽生名人は「自信なし」とのこと。
この後は佐藤八段が先手玉をしっかりと寄せ切り、羽生名人の投了となりました(第5図)。
東京将棋会館の大盤解説会ではこの局面で次の一手が出されました。正解者のなかから抽選でプレゼントが当たります。
A:▲2三角 B:▲3三桂 C:その他 でしたが羽生名人投了なので正解はCでした。
私もCを選んだのですが抽選外れました><
大盤解説会後はサイン会。
これを私自身楽しみにしていました。扇子1万円、色紙3000円(解説会参加者は500円引)でゲットしました。
サインをもらう人に気さくに話しかけた丸山九段。おかげで丸山九段と会話することもできました。
私にとっては最高の一日でした。
おしまい